クラウドファンディング“ウオッチメーカーズ(WATCH Makers)”で特別価格で先行予約を受け付け中のアウトラインの最新作“2レジスタークロノ・シリーズ III ”。その魅力について今回は、開発するうえで筆者が最もこだわった点のひとつ「時計の大きさ」について触れたいと思う。
1970年代より以前に販売されていた腕時計の意匠を現代に再現したいわゆる復刻モデル。時計界のトレンドのひとつとしていまや当たり前のように様々なブランドから製品化されている。ただ写真で見るぶんには雰囲気などいい感じの作りなのだが、実際に実機を見たときに「あれ!」と残念に感じることが多々ある。それは時計の大きさだ。時計好きの方なら経験がおありなのではないか。
昔の時計はクロノグラフであっても36〜38mmと総じて小さい。そのため40mmオーバーが当たり前の現代においては余計に小さく感じられるからなのだろう、せっかくデザインはいい感じなのに、ケースの大きさだけは現代のトレンドにあわせてデカいことが多い。
ケース径を37.8mmに納め、ケース厚を11.9mmでドーム風防を含めたサイズでも13.1mmと1970年代当時のオリジナルのサイズを再現している点も大きな魅力だ
一般的にはそのほうが受け入れやすいのかもしれないが、アンティークを知っている人間からするとかなり残念に感じてしまう。そんな思いから「1940〜60年代のテイストを手軽に楽しむ」をコンセプトに掲げるアウトラインでは、開発に際して第一にこだわっているのがオリジナルのサイズ感なのだ。
最新作の“2レジスタークロノ・シリーズ III ”も然りである。そのデザイン的モチーフは1970年代の通称ポールニューマンこと手巻きのクロノグラフである。当時のオリジナルのサイズは40mm径ぐらいだと思われがちだが、実はケース径は37.5mmと小振りで、ムーヴメント自体が手巻きだったこともあってケースも薄く、張り出した風防ガラスを含めても全体の厚さは約13mmというものだった。
そのため新作もこのサイズにこだわって設計、ケース径を37.8mmに納め、ケース厚を11.9mmでドーム風防を含めたサイズでも13.1mmとかなり当時のサイズを意識して再現している。
筆者が実際に着けて撮っているトップの写真をご覧いただきたい。筆者は手首周りが15cm台と細いため少し大きく感じられるかもしれないが、一般的な人であれば手首の幅にちゃんと納まるため、着けたときの雰囲気もとても自然な感じに見える。加えてデザインも間延びしないため、レトロな雰囲気を楽しめつつファッション的にもかなり使い勝手はいいと思う。
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