2023年2月にキングセイコー 誕生の地“亀戸(亀島)”にちなんだ亀甲文様のSDKS013(※メカニカルキャリバー「6R31」搭載)と同時リリースされた、SDKS015(ホワイト)、SDKS017(ダークブルー)、SDKS019(グリーン)の3機種も、先駆けてキャリバー「6R55」を搭載していましたね。
記事を書いていた当時は、キャリバー「6R55」搭載モデルが空気潜水用防水300mにパワーアップして、2024年プロスペックス新作の目玉としてリリースされるとは想像もつきませんでした。
「マリンマスター プロフェッショナル」は、深海でのダイビングに耐える“プロ仕様”の300m~1000mの飽和潜水用防水でしたが、新コレクションのマリンマスターは、外観美(※最薄12.3mmのケース厚、ダイバーズウォッチ初の裏スケルトン)に力を入れた、200m空気潜水用防水を選択しています。
次回作以降マリンマスターシリーズがどのような特徴を持ち合わせていくのか、今後が楽しみですね。
マリンマスターと1965 メカニカルダイバーズ 現代デザインの融合
一方、本作3機種は、セイコーの空気潜水用防水では最高水準(※注)の300m空気潜水用防水(“DIVER'S WATCH 300m”表記)に進化しており、ツールウォッチ要素も磨きをかけてきました。ダイバースキューバコレクションに相応しい、“価格以上の実用性”は「お見事!」のひと言に尽きます。
*注*セイコーの空気潜水用防水の区分は、100~200m表記が一般的
分かるようで分かりづらい、「防水時計の種類と違い」。セイコーの「防水表示」公式ページを基準に、情報を整理してみました。
セイコーの防水表示~日常生活用強化防水と空気潜水、飽和潜水の違い~
セイコー腕時計の防水性能区分と特徴
例えば「10気圧防水(WATER RESISTANT 10 BAR)」と「100m防水(DIVER'S WATCH 100m)」では 、品質規格と検査項目が大きく異なります。
日常生活用強化防水(※「BAR」表記)は「水上スポーツ(水泳・ヨット・ボートなど)や素潜り(スキンダイビング)を想定した規格」に対し、潜水用(※「m」表記)は「空気ボンベを使用する“潜水”を想定した規格」です。
100m防水なら、水深100mまで長時間の水中使用に耐え抜く防水性を備えていますが、静置条件よりも大きな水圧がかかる10気圧防水では、100mの潜水には耐えられないのです。
大雑把な目安として、水辺で遊ぶ程度なら10気圧防水、浅い海やプールで泳ぐ場合は20気圧防水の時計が望ましいとされています。10気圧防水の時計でも、飛び込みや水泳など激しい動き(※瞬間的な強い水圧)が原因で、トラブルや故障に繋がる恐れがございますのでご注意ください。
空気ボンベを使用する本格的なスキューバダイビングにセイコーウォッチを着用する際は、くれぐれも“DIVER'S WATCH ○○m”表記のある、「空気潜水用防水」をお選びください。
実際にセイコーの裏ぶたを見比べていきましょう。
本作SBDC199の裏ぶたには、上部に“DIVER'S WATCH 300m”、真ん中には「潜水用防水」のマークである“波のロゴ”が刻印されていますね。空気ボンベを使用するスキューバダイビングにもバッチリ対応可能です! 空気潜水用防水は「第1種潜水時計」とも呼びます。